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相続した収益物件の売却:かかる手数料と節税・手残りを増やすコツ

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相続した収益物件の売却:かかる手数料と節税・手残りを増やすコツ

親や親族からアパートや賃貸マンションなどの「収益物件」を相続したものの、自身では管理が難しい、あるいは現金化して複数の相続人で分けたい(換価分割)という理由から売却を検討する方は多数いらっしゃいます。しかし、相続物件の売却には通常の手数料に加えて、相続特有の手続き費用や税金が絡んできます。これらを理解しておかないと、手元に残る金額が想定より大幅に減ってしまう恐れがあります。

1. 相続から売却までに発生する「3つのコスト」

相続した収益物件を現金化して手元に残すまでには、大きく分けて「相続時のコスト」「売却時の手数料」「売却後の税金」の3段階で費用が発生します。

① 相続手続きにかかる費用

物件を売却するためには、まず亡くなった方から相続人へ名義を変更する「相続登記」が必要です。 ・登録免許税:固定資産税評価額の0.4% ・司法書士報酬:数万円〜10万円程度(依頼する場合)

② 売却時にかかる手数料・諸費用

不動産会社を通じて売却する際の一般的な経費です。 ・仲介手数料:売買価格 × 3% + 6万円 + 消費税(売却額が400万円超の場合) ・印紙税:売買契約書に貼る印紙代(数千円〜数万円) ・測量費・解体費:土地の境界が不明確な場合や、古アパートを取り壊して更地で売る場合などにかかる費用です。

③ 売却後の税金(譲渡所得税)

相続した物件を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、所得税と住民税がかかります。 相続物件の場合、「被相続人(亡くなった方)が物件を取得した日」を引き継ぐのが重要なポイントです。親が何十年も前に買った物件であれば「長期譲渡所得」となり、税率は約20%になります。

2. 譲渡所得税を抑える特例(取得費加算の特例)

相続した物件を売却する際、一定要件を満たすと税金を大幅に安くできる特例があります。それが「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例(取得費加算の特例)」です。

これは、相続税を支払った人が、相続開始のあった日の翌日から3年10ヶ月以内にその物件を売却した場合、支払った相続税の一部を物件の「取得費(経費)」に上乗せして計算できるという制度です。経費が増える分、売却益が圧縮され、結果として譲渡所得税が安くなります。期限があるため、相続後は早めに売却の判断を下すことが節税の鍵となります。

3. 相続物件の売却で損をしないためのポイント

共有名義での相続は避ける

複数の相続人で物件を共有名義にしてしまうと、いざ売却しようとした時に全員の同意と署名・実印が必要になり、意見が対立すると売却できなくなるトラブル(塩漬け)が多発します。将来的に売却する予定であれば、代表者1名の単独名義で相続登記を行い、売却後に現金で分配する「換価分割」の形をとるのが賢明です。

空室リスクと修繕費用をシミュレーションする

相続したもののすぐに売却せず、しばらく運用してから売ろうと考える場合、古い物件ほど空室リスクや突発的な修繕費用(給湯器の故障、雨漏りなど)が発生します。家賃収入と管理維持費・税金、そして将来の売却予想額(建物の劣化による価格下落)を天秤にかけ、早めに売却して現金化する方が結果的に得になるケースも少なくありません。

まとめ

相続した収益物件の売却は、仲介手数料などの直接的な経費だけでなく、相続登記費用や税金(譲渡所得税)といった見えないコストを正確に計算することが不可欠です。税制優遇(特例)の期限を逃さないよう、相続が発生したら早めに不動産会社や税理士などの専門家に査定とシミュレーションを依頼し、最適な売却プランを立てましょう。

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