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相続した不動産の売却相場:損をしないための評価額と税金対策

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相続した不動産の売却相場:損をしないための評価額と税金対策

親や親族から不動産を相続したものの、住む予定がなく持て余してしまうケースは少なくありません。維持管理の手間や固定資産税の負担を考え、売却を選択する方が多くいます。しかし、相続不動産の売却は一般的な売却と異なり、複雑な手続きや税金の問題が絡んできます。本記事では、相続した不動産を損をせずに売却するための相場の調べ方、注意点、そして税金対策について詳しく解説します。

1. 相続不動産を売却するメリットとデメリット

実家などを相続した場合、そのまま維持するか、売却するかで悩む方は多いでしょう。まずは売却のメリット・デメリットを整理します。

1-1. 売却するメリット

  • 維持費の削減: 固定資産税や都市計画税、マンションの場合は修繕積立金や管理費の支払いがなくなります。
  • 管理の手間からの解放: 空き家の管理(庭の手入れ、換気、防犯対策など)は大変ですが、売却すればその手間がなくなります。
  • 遺産分割がスムーズになる: 不動産は公平に分けるのが難しいため、売却して現金化(換価分割)することで、複数の相続人間でのトラブルを防ぎやすくなります。

1-2. 売却するデメリット

  • 将来の活用機会を失う: 一度手放すと、後から「やっぱり住みたい」「賃貸に出したい」と思っても取り返しがつきません。
  • 売却に関する費用や税金がかかる: 仲介手数料などの諸費用のほか、売却益が出た場合には譲渡所得税がかかります。

2. 相続不動産の相場の調べ方と「評価額」の違い

相続不動産の場合、「相場(実勢価格)」と「相続税評価額」などの様々な価格基準が存在するため、混乱しないよう注意が必要です。

2-1. 不動産の「一物四価」を理解する

不動産には主に4つの価格基準があります。

  1. 実勢価格(相場): 実際に市場で売買される取引価格。売却する際はこの価格がベースになります。
  2. 公示地価: 国土交通省が毎年発表する、土地の正常な価格の目安。
  3. 路線価(相続税評価額): 国税庁が定める、相続税や贈与税を計算する際の基準となる価格。実勢価格の約8割程度とされています。
  4. 固定資産税評価額: 市町村が定める、固定資産税を計算する際の基準。実勢価格の約7割程度とされています。

売却を検討する際、路線価や固定資産税評価額をそのまま「売れる価格」と勘違いしないことが重要です。

2-2. 複数の不動産会社による査定で実勢価格を把握する

正確な実勢価格(相場)を知るためには、不動産会社に査定を依頼するのが最も確実です。相続物件の場合、築年数が古かったり、建物の状態が悪かったりすることが多いため、個別の状態を反映した査定が必要です。必ず複数の会社に一括査定を依頼し、比較検討しましょう。

3. 相続不動産の売却手続きの流れと注意点

相続した不動産を売却するには、事前の準備が必要です。

3-1. 名義変更(相続登記)を必ず行う

亡くなった人(被相続人)の名義のままでは、不動産を売却することはできません。売却の前提として、必ず相続人への名義変更(相続登記)を行う必要があります。2024年4月からは相続登記が義務化されたため、速やかに司法書士などに依頼して手続きを進めましょう。

3-2. 遺産分割協議書の作成

相続人が複数いる場合、誰が不動産を相続し、売却代金をどのように分けるかを取り決めた「遺産分割協議書」を作成する必要があります。全員の合意がないと売却手続きに進めないため、事前のしっかりとした話し合いが不可欠です。

3-3. 古い家の場合:解体するかそのまま売るか

相続した実家が古い場合、「古家付き土地」としてそのまま売却するか、解体して「更地」として売却するか判断に迷うところです。更地の方が買い手は見つかりやすい傾向にありますが、数百万円の解体費用がかかります。まずは不動産会社に相談し、地域のニーズに合わせてどちらが有利かアドバイスをもらうのが賢明です。

4. 損をしないための税金対策・特例の活用

不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、高額な税金が課せられる可能性がありますが、相続不動産には特例を活用できるケースがあります。

4-1. 取得費加算の特例

相続税を支払って取得した不動産を、相続開始のあった日の翌日から3年10ヶ月以内に売却した場合、支払った相続税のうち一定額を、譲渡所得の計算上「取得費」に加算できる特例です。これにより、譲渡所得が圧縮され、所得税・住民税を減らすことができます。

4-2. 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

一定の要件を満たす空き家(亡くなった親が一人で住んでいたなど)を売却した場合、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例です。適用要件が厳しいため、事前に税務署や税理士に確認することが重要です。

5. まとめ

相続した不動産の売却は、相続登記や遺産分割、税金対策など、一般的な売却よりも検討すべき事項が多くなります。損をしないためには、正確な相場の把握はもちろんのこと、不動産会社だけでなく、必要に応じて司法書士や税理士といった専門家のサポートを仰ぐことが成功の鍵となります。

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