ワンルーム投資と税金:住み替え(買い替え)で損をしない特例活用法
ワンルーム投資物件を「住み替え」る際の税金
投資用として運用していたワンルームマンションを売却し、新たな投資物件へ買い替える(住み替える)、あるいは自己居住用物件の資金にする場合、売却で得た利益(譲渡所得)に対しては「譲渡所得税(所得税+住民税)」がかかります。
短期所有(5年以下)で約39%、長期所有(5年超)で約20%という高い税率がかかるため、利益が出ても手残りが大きく減ってしまうのが悩みの種です。ここで活用を検討したいのが、各種の税制特例です。
投資用不動産の買い替え特例(事業用資産の買換え特例)
事業用(投資用)の不動産を売却し、一定期間内に新たな事業用不動産に買い替えた場合、譲渡益に対する課税を将来に繰り延べる(先送りする)ことができる特例があります。 (※税金が免除されるわけではなく、買い替えた物件を将来売却する時にまとめて課税される仕組みです)
主な適用要件(一部)
- 売却する物件の所有期間が10年を超えていること。
- 売却した年の前年、当年、翌年中に買い替え資産を取得すること。
- 買い替えた資産を事業用(賃貸等)に供すること。
- (地域要件)原則として、国内の不動産から国内の不動産への買い替えであることなど。
この特例を活用できれば、売却益にかかる税金を一時的にゼロ、または大幅に減らし、その分の資金を次の物件購入に全額充てることができるため、投資規模を拡大する(レバレッジを効かせる)際に非常に有利です。
マイホームへの住み替えの場合
投資用ワンルームを売却してマイホーム(自己居住用)を購入する場合、「居住用財産の3,000万円特別控除」の対象になるかどうかがよく問題になります。 注意:この3,000万円控除は、あくまで「自分が住んでいた家(マイホーム)」を売却した場合の特例です。 投資用ワンルーム(他人に貸していた物件)の売却には、原則としてこの3,000万円控除は使えません。 ただし、過去に自分が住んでおり、引っ越してから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却した場合は適用できる可能性があります。
売却で損が出た場合(譲渡損失)
投資用物件の売却でマイナス(損失)が出た場合、原則として給与所得など他の所得との「損益通算」はできません。 ※マイホームの住み替えによる損失の場合は損益通算や繰越控除の特例がありますが、投資用不動産には適用されません。投資用不動産同士の売却益と売却損であれば内部で相殺(通算)することは可能です。
まとめ
投資用ワンルームの住み替え(買い替え)を成功させる鍵は、「事業用資産の買換え特例」を活用して手元の資金を最大化することです。ただし、所有期間(10年超)などの条件が厳しいため、売却のタイミングには十分注意し、事前に税理士に相談することをお勧めします。