家を売る 注意点 ローン残債

【失敗しない】ローン残債がある家を売る際の注意点!オーバーローンの対策も徹底解説

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【失敗しない】ローン残債がある家を売る際の注意点!オーバーローンの対策も徹底解説

「家を売りたいけれど、まだ住宅ローンの残債がある…このまま売ることはできるの?」 「ローン残高が家の売却額を上回ってしまったらどうすればいい?」

住み替えや転勤、離婚、あるいは家計の見直しなど、さまざまな理由で家を売ることを決意したものの、住宅ローンの残債が気になって一歩を踏み出せないという方は非常に多いです。結論から言うと、住宅ローンの残債があっても家を売ることは可能です。

しかし、残債がある状態での売却には、いくつか押さえておかなければならない「注意点」があります。特に、家の売却価格よりもローンの残債が多い「オーバーローン」の状態である場合、資金計画を間違えると家を売ることすらできなくなってしまうリスクがあります。

本記事では、ローン残債がある家を売る際の注意点や、損をしないための具体的な手順、オーバーローン時の対処法までを不動産売却のプロの視点で徹底的に解説します。この記事を読めば、ローンが残っている家を安全かつ確実に、そして少しでも高く売るための道筋がはっきりと見えてくるはずです。

1. 家を売る際の最大の壁「ローン残債」とは?基礎知識を解説

家を売却するにあたって、住宅ローンがどれくらい残っているかは最も重要なポイントの一つです。まずは、ローン残債がある家を売るための基本的なルールを理解しておきましょう。

1-1. 住宅ローンが残っている家でも売却は可能

前述の通り、住宅ローンを返済中の家であっても売却することは可能です。日本の多くの家庭では、35年などの長期で住宅ローンを組んでいるため、ローンを完済してから家を売却するケースの方がむしろ稀だと言えます。

ただし、家を売って引き渡す時点(決済時)までに、ローン残債を一括で完済しなければならないという絶対的な条件があります。ローンをそのまま次の買主に引き継ぐことはできません。

1-2. なぜ完済が必要なのか?「抵当権」の抹消が絶対条件だから

住宅ローンを組んで家を購入した際、金融機関はその家(土地と建物)に対して「抵当権」を設定しています。抵当権とは、万が一ローンの返済が滞った場合に、金融機関がその家を差し押さえて競売にかけ、貸したお金を回収するための権利のことです。

家を売却して新しい買主に名義を変更(所有権移転登記)するためには、この抵当権を抹消しなければなりません。抵当権がついたままの家を買ってくれる人はいません(いつ差し押さえられるか分からないため)。

そして、金融機関に抵当権を外してもらうための唯一の条件が、「住宅ローンを全額返済すること」なのです。そのため、家の売却代金や手持ちの資金を使って、ローンの残債をゼロにする必要があります。

1-3. アンダーローンとオーバーローンを理解する

ローン残債がある家を売る場合、資金計画は「アンダーローン」か「オーバーローン」かによって大きく変わります。

  • アンダーローン:家の売却価格が、ローンの残債を上回っている状態。(例:売却価格3000万円 > ローン残債2000万円)
  • オーバーローン:家の売却価格よりも、ローンの残債の方が多い状態。(例:売却価格2000万円 < ローン残債3000万円)

アンダーローンの場合は、売却して得たお金でローンを完済できるため、比較的スムーズに手続きが進みます。問題となるのはオーバーローンの場合で、不足分の資金をどうやって用意するかが大きな課題となります。

2. まずは現状把握から!ローン残債と家の査定額を調べる手順

家を売ると決めたら、何よりも先に「現在のローン残債」と「家がいくらで売れそうか」を正確に把握する必要があります。この2つが分からなければ、今後の資金計画を立てることができません。

2-1. 住宅ローンの正確な残高を確認する

まずは、現在の住宅ローンの残債が1円単位でいくらあるのかを確認しましょう。確認方法には以下の3つがあります。

  1. 返済予定表(償還予定表)を確認する 毎年、もしくはローン契約時に金融機関から送られてくる「返済予定表」を見れば、現時点での残高が分かります。
  2. 残高証明書を確認する 年末調整や確定申告の時期(10月〜11月頃)に送られてくる「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」でも確認可能です。ただし、これは年末時点での予定残高なので、売却予定時期の正確な金額を把握するには計算が必要です。
  3. インターネットバンキングや窓口で確認する 最も確実で手軽なのは、借入先の金融機関のインターネットバンキングで確認することです。ウェブ上でリアルタイムの残高が確認できます。利用していない場合は、金融機関の窓口や電話で問い合わせましょう。

2-2. 不動産会社に家の査定を依頼する

ローン残高が分かったら、次は「家がいくらで売れるか」を調べます。これには不動産会社に査定を依頼します。

【重要】査定は必ず「複数社(3〜5社程度)」に依頼してください。

不動産の査定額には定価がなく、会社によって数百万円の差が出ることが珍しくありません。1社だけの査定額を信じてしまうと、実はもっと高く売れたのに損をしてしまったり、逆に高すぎる査定額を信じて売り出し、いつまでも売れずに結局値下げを余儀なくされたりするリスクがあります。

一括査定サイトなどを利用して複数の不動産会社を比較し、「相場価格(適正価格)」を見極めることが非常に重要です。

2-3. 忘れてはいけない「売却にかかる諸費用」

資金計画を立てる際、売却代金がそのまま手元に残るわけではないことに注意が必要です。家を売る際には、売却価格の約4〜6%程度の「諸費用」がかかります。

  • 仲介手数料:不動産会社に支払う報酬(売却価格の3%+6万円+消費税が上限の目安)
  • 印紙税:売買契約書に貼る収入印紙代(1万円〜数万円程度)
  • 抵当権抹消登記費用:司法書士への報酬と登録免許税(1.5万円〜3万円程度)
  • ローン一括繰上返済手数料:金融機関に支払う手数料(数千円〜3万円程度)
  • その他の費用:必要に応じて、ハウスクリーニング代、測量費、不用品の処分費、引っ越し費用など。

つまり、「売却価格 - 諸費用」が、実際にローン返済に充てられる金額となります。ギリギリのアンダーローンだと思っていたら、諸費用を引くとオーバーローンになってしまった、という失敗がよくあるため注意しましょう。

3. パターン別:ローン残債がある家を売るための具体的な方法

現状把握ができたら、自分の家がアンダーローンになるのか、オーバーローンになるのかが見えてきます。それぞれのパターンに合わせた売却戦略を解説します。

3-1. アンダーローンの場合(売却代金で完済できる)

「家の売却代金 > ローン残債+諸費用」となるアンダーローンの場合は、特別な心配はいりません。家の売却と同時に、買主から受け取ったお金でローンを全額返済し、抵当権を抹消することができます。

手元に残ったお金(売却益)は、次の家の購入資金や引っ越し費用、あるいは貯蓄に回すなど、自由な使い道が可能です。このパターンでは、いかに不動産会社と協力して「少しでも高く売るか」に注力することが成功の鍵となります。

3-2. オーバーローンの場合(売却代金で完済できない)

「家の売却代金 < ローン残債+諸費用」となってしまうオーバーローンの場合は、不足している資金を何らかの方法で補填しなければ、家を売ることができません。以下の3つの選択肢から対処法を検討します。

方法①:自己資金(貯金)で不足分を補う

最もシンプルで確実な方法は、不足している金額を自分の貯金などで用意することです。たとえば、ローン残債が2000万円、手取りの売却代金が1800万円の場合、不足している200万円を自己資金から支払い、ローンを完済します。

親族から資金を援助してもらう方法もありますが、その場合は贈与税の対象となる可能性があるため、非課税特例の適用要件などを事前に税理士等に確認することをおすすめします。

方法②:住み替えローンを利用する(新居を購入する場合)

家を売却して新しい家を購入する(住み替える)場合は、「住み替えローン(買い替えローン)」を利用できる可能性があります。

住み替えローンとは、現在の家の「売却損(不足分)」と、新しい家の「購入資金」を合算して、まとめて借り入れることができるローンのことです。自己資金がなくてもオーバーローンの家を売却し、新居へ移り住むことが可能になります。

ただし、借入金額が大きくなるため、審査が非常に厳しくなる点に注意が必要です。年収や勤務先の条件などが重視され、月々の返済負担も重くなるため、将来的な家計のシミュレーションを慎重に行う必要があります。

方法③:任意売却を検討する(どうしても返済が厳しい場合)

「自己資金もない」「住み替えもしない(または審査に落ちた)」「ローンの返済自体がすでに苦しい」という場合の最終手段が「任意売却」です。

任意売却とは、金融機関(債権者)の合意を得て、ローンが残った状態でも特例的に抵当権を外してもらい、市場価格に近い価格で家を売却する方法です。売却後も残った借金(残債)は無くなりませんが、金融機関と交渉して月々無理のない範囲(例えば月1万円〜など)で分割返済していくことになります。

競売にかけられるよりも高く売れる可能性が高く、プライバシーも守られやすいというメリットがありますが、信用情報機関に事故情報が登録される(いわゆるブラックリスト入り)ため、その後5〜7年程度は新たなローンやクレジットカードの作成ができなくなるという重いデメリットがあります。あくまで救済措置として認識しておきましょう。

4. ローン残債がある家を売る際の注意点と失敗を避けるコツ

ローン残債があるからといって焦って売却を進めると、足元を見られて安く買い叩かれてしまう恐れがあります。少しでも損をしないための注意点をまとめました。

4-1. 売り急がない!余裕を持ったスケジュールを立てる

不動産売却で最も損をする原因の一つが「焦り」です。転勤やローンの返済苦などで「いつまでに絶対に売らなければならない」というタイムリミットがあると、価格を大幅に下げてでも売却せざるを得なくなります。

一般的な不動産売却には、査定依頼から引き渡しまで「3ヶ月〜半年程度」の期間がかかります。もしオーバーローンで自己資金の準備が必要な場合などは、さらに時間がかかることもあります。売却を検討し始めたら、最低でも半年前、できれば1年前から不動産会社への相談や情報収集を始めるなど、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

4-2. 査定額の「根拠」をしっかり説明できる不動産会社を選ぶ

複数社に査定を依頼した際、単に「一番高い査定額を出してくれた会社」を選ぶのは危険です。中には、契約を取るためだけに相場からかけ離れた高い査定額を提示し、後から「売れないから下げましょう」と大幅な値下げを要求してくる悪質な業者(高預かり)も存在します。

重要なのは、査定額の高さではなく「なぜその価格で売れると判断したのか」という根拠です。過去の周辺での成約事例や、現在の市場動向、競合物件の状況などを、データに基づき論理的かつ分かりやすく説明してくれる担当者を選びましょう。

4-3. 専任媒介契約か一般媒介契約か?状況に合わせて選ぶ

不動産会社に売却を依頼する際、「媒介契約」を結びます。主なものに、1社にのみ依頼する「専任媒介契約(または専属専任媒介契約)」と、複数社に同時に依頼できる「一般媒介契約」があります。

ローン残債の状況や売り出しの戦略によって適した契約が異なります。

  • 専任媒介契約が向いているケース:手厚いサポートを受けたい、早く確実に売りたい、不動産会社に積極的な広告活動(費用をかけた宣伝など)をしてほしい場合。担当者と密に連携を取りやすくなります。
  • 一般媒介契約が向いているケース:人気のエリアや築浅の物件など、比較的簡単に買い手が見つかりそうな場合。広く情報を拡散させたい場合。

迷った場合は、まずは信頼できる1社と専任媒介契約を結び、状況を見ながら戦略を練るのが無難な選択と言えます。

4-4. 内覧対策を徹底し、物件の価値を高める

買い手は、内覧(物件の見学)時の印象で「この家を買うかどうか」「いくらなら買うか」を判断します。少しでも高く、早く売るためには、内覧の印象を良くすることが不可欠です。

  • 徹底的な掃除と整理整頓:水回り(お風呂、トイレ、キッチン)の清潔感は特に重視されます。不要な物は事前に処分し、部屋を広く見せる工夫をしましょう。
  • ニオイ対策:住んでいる自分では気づきにくいペットのニオイや生活臭は、買い手にとってマイナスになります。内覧前にはしっかり換気し、消臭に努めましょう。
  • 明るさの演出:内覧時にはすべての照明をつけ、カーテンを開けて自然光を取り入れ、明るく清潔な印象を与えましょう。
  • プロのクリーニングの検討:汚れがひどい場合は、数万円支払ってでもハウスクリーニングを入れる価値があります。数万円の投資で、売却価格が数十万円アップすることも珍しくありません。

5. 家を売却した後の「税金」と「確定申告」の注意点

無事に家が売却でき、ローンを完済した後も忘れてはいけないのが「税金」の問題です。売却によって利益が出た場合も、損失が出た場合も、確定申告を行うことで税金が安くなる(または還付される)制度があります。

5-1. 売却益が出た場合(譲渡所得)と「3000万円特別控除」

家を売ったことで利益(譲渡所得)が出た場合、その利益に対して「譲渡所得税(所得税+住民税)」がかかります。

しかし、マイホーム(居住用財産)を売却した場合は、特例として**「3,000万円の特別控除」**を利用できるケースがほとんどです。これは、売却益から最大3,000万円までを差し引くことができる制度で、多くの人はこの特例を利用することで税金がかかりません。

ただし、税金が0円になる場合でも、特例を適用するためには必ず翌年の2月16日〜3月15日の間に確定申告を行う必要があります。 申告を忘れると多額の税金が請求される恐れがあるため、絶対に忘れないようにしましょう。

5-2. 売却損が出た場合(譲渡損失)の「損益通算と繰越控除」

オーバーローンなどで家を売って損失(譲渡損失)が出た場合、本来は税金はかかりません。しかし、一定の条件(住宅ローンの残高があるなど)を満たせば、その損失をその年の給与所得などから差し引くことができる**「損益通算」**という制度を利用できます。

これにより、すでに納めている所得税や住民税が還付されます。さらに、その年で引ききれなかった損失は、最長3年間にわたって繰り越して控除できる**「繰越控除」**の特例もあります。

損失が出た場合でも確定申告を行うことで金銭的なメリットを受けられる可能性があるため、売却後は税務署や税理士に相談することをおすすめします。

6. まとめ:ローン残債がある家の売却は「正確な査定」から始まる

ローン残債がある家を売るための注意点や手順について解説してきました。重要なポイントをもう一度おさらいしておきましょう。

  1. 住宅ローンが残っていても家は売れるが、引き渡し時の「全額完済」と「抵当権抹消」が絶対条件。
  2. まずは「ローンの残高」と「家の査定額」を把握し、アンダーローンかオーバーローンかを判別する。
  3. オーバーローンの場合は、自己資金の投入、住み替えローン、あるいは任意売却などの対策が必要。
  4. 相場を知るために、必ず複数の不動産会社に査定を依頼し、根拠のある提案をしてくれる会社を選ぶ。
  5. 売却後には、利益が出ても損失が出ても確定申告を忘れずに行う。

ローン残債がある状態での不動産売却は、資金計画がシビアになるため不安を感じるかもしれません。しかし、現在の状況を正しく把握し、信頼できる不動産会社のサポートを受けながら計画的に進めれば、決して難しいことではありません。

「自分は今、売れる状況にあるのだろうか?」と悩んでいる方は、まずは第一歩として不動産会社へ査定を依頼し、現在の家の価値を知ることから始めてみてください。あなたの状況に合わせた最適な売却プランが、きっと見つかるはずです。

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